| 「ラテン語の世界」 | 小林 標著 中公新書 ISBN 412108338  | 
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| コメント… 死語というイメージを持ちやすいラテン語ですが、その現代社会における影響の多大さに驚かされる本。文法解説はほとんど含まれていませんので、ラテン語の変遷や歴史を知りたい人にもぴったりです。とはいえ、この本を読むとラテン語を勉強したくなってしまうのですが…。 | ||
| 「『新約聖書』の誕生」 | 加藤 隆著 講談社選書メチエ ISBN 4062581639  | 
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		コメント… イエスの興したユダヤ教内部の改革運動が、その死後様々な紆余曲折を経て 「新約聖書」を生み出し、キリスト教と今日呼ばれるものが誕生してくる話。 緻密な資料の扱い方を見るだけでも楽しい本です。 | |
| 「イタリア使節の幕末見聞記」 | V.F.アルミニヨン著 大久保 昭男訳 講談社学術文庫 ISBN 4061594206  | 
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		コメント… 原題は"Giappone e il viaggio della corvetta Magenta nel 1866"といい、通商と学術調査を兼ねて来日したアルミニヨンによって 1869年にジェノヴァで出版されたもの。記述の内容は時事・時事・風俗と多岐に渡りますが、訳者の力量のせいでしょうか、非常に読みやすい内容に なってます。イタリアからの大君(タイクン)への贈呈品リスト中、すでにトリノのチョコレートが含まれていたりと面白い発見も多々あります。 | |
| 「破産しない国イタリア」 | 内田 洋子著 平凡社新書 ISBN 458285026X  | 
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| コメント… 月刊百科の連載に加筆訂正を加えたもの。結婚(離婚)・教育・医療・移民・脱税・年金など、 日本とは異なるイタリア社会の様々な合理・非合理・不思議を覗くことができます。 | ||
| 「ギリシア・ローマ神話」 | ブルフィンチ著 野上 弥生子訳 岩波文庫 ISBN 4003222512  | 
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		コメント… Thomas Bulfinch(1796〜1876)の著書。ブルフィンチ以降に資料や遺跡も新たに発見されているので細部には多々修正すべき点があるかとは思いますが、膨大な資料をコンパクトにまとめてあるので、利便性は高いと思います。夏目金之助(漱石)による序文が付されているのでも有名。 | |
| 「聖書vs.世界史―キリスト教的歴史観とは何か」 | 岡崎 勝世著 講談社現代新書 ISBN 4061493213  | 
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| コメント… 天地創造から年を数える「普遍史」の起源・発展・終息の歴史をたどる書。キリスト教や年代学的な興味のみに限らず、化物世界誌やニュートンの魔術師ぶりを読むだけでも十分楽しめます。 | ||
| 「シチリア歴史紀行」 | 小森谷 慶子著 白水社 ISBN 456002846X  | 
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| コメント… シチリアの歴史というと、フェニキア、ギリシア、カルタゴ、ローマ、ビザンツ、イスラム、ノルマン、スペイン等々複雑に絡み合い、手を出すのに躊躇するのですが、この著書は細部にこだわりすぎずコンパクトにまとめられています。終章では話題は「ニュー・シネマ・パラダイス」にまで及び、この映画がシチリア人自身に与えた影響の大きさに驚きます。 | ||
| 「南イタリアへ!―地中海都市と文化の旅」 | 陣内 秀信著 講談社現代新書 ISBN 4061494465  | 
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| コメント… 南イタリアの複数の都市を建築家の視点で考察。建築に興味のある人は楽しめるでしょう。 | ||
| 「フェリーニ オン フェリーニ」 Conversations avec Federico Fellini  | 
		Costanzo Costantini著 中条省平・中条志穂訳 キネマ旬報社 ISBN 4873762138  | 
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| コメント… 映画作家フェリーニとの長年にわたるインタヴューの記録。ファンには便利な一冊。 | ||
| 「父パードレ・パドローネ ある羊飼いの教育」 Padre Padrone:L'educazione di un pastore  | 
		Gavino Ledda著 竹山博英訳 朝日新聞社 ISBN 4022596287  | 
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| コメント… 小学校を入学してすぐ、父親の手伝いのため羊飼いとなった少年(著者)の成長の物語。サルデーニャ島の過酷な自然とそれに翻弄される羊飼いの生活は、今日の日本人にとってはまったくの異世界で、貴重な読書体験ができるでしょう。 | ||
| 「ペトラルカ 生涯と文学」 La cultura del Rinascimento Profilo storico  | 
		近藤恒一著 岩波書店 ISBN 4000247034  | 
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| コメント… ダンテやボッカッチョに比べて一般には印象に薄いペトラルカを身近に感じられる名著です。時は法王庁がアヴィニョンにあった時代。ペストの流行で死亡する永遠の恋人ラウラへの想い、終生変わらぬボッカッチョとの友情など見所満載。 | ||
| 「ルネサンス文化史 ある史的肖像」 La cultura del Rinascimento Profilo storico  | 
		Eugenio Garin著 澤井繁男訳 平凡社 ISBN 458223836X  | 
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| コメント… 思想・宗教に偏ること無く、ルネサンスの時代を世界的な広がり・影響を含めて概観できる書。訳者の健康状態のためか日本語がややこなれていませんが、登場人物を幾人か知ってる人にはすんなり読めるでしょう。 | ||
| 「イタリア的考え方」 | ファビオ・ランベッリ ちくま新書 ISBN 448005698X  | 
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| コメント… イタリアにまつわる「常識」という名の偏見やステレオタイプに陥らないための指南書。日本人が日本を考える材料にもなる好著です。 | ||
| 「シエナ 夢見るゴシック都市」 | 池上俊一 中公新書 ISBN 4121016149  | 
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| コメント… トスカーナの都市シエナについて、歴史、地理、建築、絵画などを紹介。この本があればたとえ一ヶ月でもシエナに滞在して飽きないでしょう。 | ||
| 「ナポリ バロック都市の興亡」 | 田之倉稔 ちくま新書 ISBN 4480058796  | 
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| コメント… ナポリの音楽の歴史を解説したもの。演劇や音楽専攻の学生にはある程度参考になるでしょう。 | ||